マーガレットクリニック院長の松尾大志です。医療技術は日進月歩の状態です。しかし、技術の発展にともない、病気の方が本当に幸せになっているかは疑問です。例えば、現在は最先端医療がもてはやされています。この最先端医療は、再生医療やロボット手術などの進歩による技術的な面が中心です。
　しかしながら、私は患者さんが「ほっとする医療」や「心地よい医療」、「治療を受けてよかったと思う医療」も、もう一つの最先端医療だと思っています。なぜならば、データでは測ることができない領域の「プロフェッショナル」「専門性」が必要とされるからです。それには「感性」や「人間性」を磨いておく必要があると思っています。私はそれを『温故知新の医療』と考えています。
　その病気になったことから学ぶべき事は何かを一緒に考えていくのも治療の一つだとおもいます。薬を出すだけの治療はなるべくしたくありません。その人の自己治癒力を発揮するお手伝いをするような医療をしたいと思っています。私たちは患者さんやご家族、ケアチームとしっかりと相談し、みんなが納得できる医療を目指しています。